講演情報
[A-09-02]寄付行為を対象とした構成的デザイン研究の方法論―社会関係の「ほつれ」を観察する三つのデザイン実践―
*中田 智也1、岩嵜 博論1 (1. 武蔵野美術大学)
キーワード:
Constructive Design Research、Donation Design、Social Design
日本では寄付文化の未成熟が指摘されてきたが、その説明は税制や所得、制度設計など個別要因に偏りがちである。本研究は、寄付の問題を「行為の不足」ではなく「社会関係のほつれ」として捉え直し、寄付行為を対象とした構成的デザイン研究の方法論的可能性を検討する。具体的には、未来ギフト、意味通帳、納税ガチャという三つのデザイン実践を、寄付を成立させる関係条件を観察する装置として位置づけ、横断的に分析した。その結果、寄付は単独の動機ではなく、未来・意味・制度という複数の関係が編み直される局面で立ち上がることが示唆された。以上より、本研究は、社会課題に対してデザインを即時的解決策として提示するのではなく、関係構造を可視化し理論生成へ接続する方法として位置づけうることを示した。
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