講演情報
[B-01-04]野菜や果物に「重さ」を作る視覚障害児の豊かな触察のために
*三科 聡子1、赤井 愛2、倉田 晃希3 (1. 宮城教育大学、2. 京都工芸繊維大学、3. 大阪工業大学)
キーワード:
視覚障害、触察、重さ
視覚障害児は、周囲の環境や事物を理解するために触覚による探索に大きく依存している。本研究では、プラスチック製の野菜や果物の模型(フェイクフード)にリアルな「重さ」を加えることで、視覚障害児の触覚的な探索行動の変化を検証した。市販のフェイクフードにシリコンを注入して実際の重さを再現し、視覚障害幼児と小学生が自由に遊んでいる様子を観察した。その結果、「重さ」のあるフェイクフードは触運動―運動協応のフィードバックを明確にし、より積極的かつ持続的な触察を促した。「重さ」を取り入れることで、自らの触察によって得られた達成感がさらなる触察行動の誘因となり、その反復性が視覚障害児の触運動探索方法の巧緻性を高めていくことにもつながっていくと考えられる。「重さ」によるリアリティーを備えたフェイクフードは視覚障害児の立体図鑑ともなりえる。食材だけではなく、調理された食品などの全体の形や質感、重心の違いなどを正確に把握することは、概念の形成にとどまらず、食べることへの意識を強め、食育の第一歩にもつながると期待できる。
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