講演情報
[PB-16]参加型デザインは,どこまで手放すべきか?さばえまつりのオートエスノグラフィーに見る,介入と委ねの「あいだ」を探る実践のダイナミクス
*森 一貴1 (1. 東北芸術工科大学 デザイン工学部)
キーワード:
Participatory Design、In-betweenness、Sabaematsuri
本研究は,福井県鯖江市で新たに立ち上がった,つくるを祝う祭典「さばえまつり」におけるオートエスノグラフィーを通じて,参加型デザインの実践における緊張を描き出すことを試みる。筆者は祭りを「みんなでつくる」ためにワークショップを実施したが,プロセスに介入することと,参加者に権限を委ねることとのあいだに強い緊張が生じた。フィールドノートの分析から,この緊張関係は,参照できる共有経験の不在や,私たちと参加者のあいだの期待のズレによって形成されていたことが明らかになった。本稿では,参加型デザインの実践とは,介入と委ね,排除と包摂,閉塞性と開放性といった対立する二項において,その一方を単純に実行することではなく,その二項のあいだでバランスを取り続ける行為であるという理解を提示している。この「あいだ」は参加型デザインの核心となるダイナミクスを構成している。最適解は事前に定義することはできず,実践者は実際に実践し,参加者の反応を見ながら,実践を調整し続けることが求められる。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン
