講演情報

[1K0301-04-03]炭素循環・窒素循環型社会の実現に向けた環境問題の解決に資する触媒反応の開発

○松本 崇弘1,2 (1. 九州大学、2. 九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所)
司会:中村 健作(JX金属株式会社)

キーワード:

炭素循環、窒素循環、水素、メタノール、アンモニア

気候変動問題が急速に深刻化する中、持続可能な炭素循環・窒素循環型社会の実現に向けた科学技術開発が待ったなしの状況であることは間違いない。そのような差し迫った状況に鑑みて、我々は、現在の化石資源(地下資源)依存型産業社会から天然資源(地上資源)に基づく新たな資源体系への移行を促す革新的な科学技術の開発を目指している。そのような背景において、当研究グループでは、木質バイオマスであるリグニンからのメタノール生成反応、セルロースからの水素生成反応、海洋・昆虫バイオマスであるキチンからのアンモニア生成反応をこれまでに見出している。通常、これらのバイオマスは難分解性であることから、既存の技術では、貴金属触媒の利用や高温・高圧のような環境負荷の高い反応条件が必要である。しかし、我々の反応系は極めてシンプルであり、触媒として非金属の第一遷移金属イオン、溶媒として水、外部エネルギーとして光もしくは熱(150 ℃以下)を利用するのみという環境調和性の高い反応条件で、木質・海洋・昆虫バイオマスから容易にプラットフォーム化合物であるメタノール・水素・アンモニアを生成することが可能である。