講演情報

[3K0101-07-07]二酸化炭素の炭酸塩化反応における微生物酵素の添加タイミングの影響

○山口 修史1[学士課程]、才ノ木 敦士1、Yang Xiurong1、伊藤 紘晃1 (1. 熊本大学)
司会:羽柴 公博(東京大学)

キーワード:

二酸化炭素地下貯留、微生物酵素、炭酸脱水酵素、炭酸塩化

世界的な地球温暖化の進行を抑制する取り組みの一つとして,二酸化炭素地中貯留(CCS)技術が取り上げられているが,実用化に関して,小規模断層の影響や,CO2の漏洩リスクが指摘されている.これらの問題に対して,炭酸脱水酵素をもつ微生物を用いて注入したCO2の鉱物化を促進させる研究が進められている.
先行研究により,微生物の働きにより炭酸塩が生成されていることは確認されているが,実際の岩石を用いた実験結果は少ない.そこで,本研究では鉱物化に要する時間をコントロールすることを最終的な目標とし,火成岩・堆積岩を用い,CO2封入時間をパラメーターとし,対照実験を実施した.具体的には,細かく粉砕した岩石に対して,水とCO2を圧入し,封入期間や微生物酵素注入タイミングを調整した.その結果,一週間インキュベータ内で保管したのちに一度開封し,微生物溶液を添加,再度CO2を圧入後に一週間封入したケースにおいて,炭酸塩化反応の著しい促進が確認された.この結果は,微生物酵素を入れるタイミングが早い場合,微生物溶液の緩衝作用によって岩石からの陽イオン溶出が抑制されている可能性を示唆している.すなわち,岩石の特性に応じて,微生物注入と二酸化炭素注入のタイミングを最適化する必要があることが判明した.