講演情報
[GP39]全自動血液凝固システムSTACIA CN10の基礎的検討
*菊谷 純一1、青木 早紀1、柴田 真明1、佐々木 真弓1 (1. 公益財団法人 心臓血管研究所付属病院)
【はじめに】当院では、全自動血液凝固検査装置STA Compact Max(富士レビオ株式会社)を使用していたが、老朽化に伴い全自動血液凝固検査システムSTACIA CN10(PHC株式会社)に変更した。導入にあたり、STACIA CN10の基礎的検討を行ったので報告する。
【試薬】凝固時間法として、コアグジェネシスPT試薬(以下PT)、コアグジェネシスAPTT試薬(以下APTT)、コアグジェネシスFbg試薬(以下Fbg)、ラテックス免疫比濁法としてLPIAジェネシスDダイマー試薬(以下DD)を使用した。
【方法と結果】1.併行精度:精度管理試料2濃度と自家製プール血漿を各5回測定した結果、各試薬のCVは0.2~2.6 %であった。2.オンボード安定性:装置に試薬を設置した状態で精度管理試料2濃度と自家製プール血漿を4週間に渡り測定した結果、初日に対する測定値の変化率はPTで±2.3 %以内、APTTで±2.6 %以内、FbgとDDは±10.0 %以内であった。3.希釈直線性:FbgとDDについて、それぞれ高濃度試料を専用希釈液で10段階希釈して測定した結果、Fbgは696 mg/dL、DDは60 μg/mLまで直線性を認めた。4.共存物質の影響:自家製溶血試料を生理食塩水で5段階希釈して測定した結果、PT、APTT、Fbg、DDいずれもヘモグロビン濃度500 mg/dLまで影響は認められなかった。イントラリポスを生理食塩水で3.0 %に調製した試料を用いた結果、PTは2.4 %、APTTは3.0 %まで影響は認められなかった。また、FbgとDDは濃度依存性に正誤差を認めた。5.最小検出感度:DD 0.5 μg/mLの試料を専用希釈液で5段階希釈して5重測定し、2.6SD法で調べたところ、最小検出感度は0.3 μg/mLであった。
【まとめ】STACIA CN10の基礎的検討結果は良好であった。また、導入以前は試薬の安定性に問題があり、依頼件数の少ない項目については装置に設置する試薬量を調整する必要があったが、導入したSTACIA CN10ではその必要がなく、日常業務の効率化に繋がった。連絡先:03-3408-2151
【試薬】凝固時間法として、コアグジェネシスPT試薬(以下PT)、コアグジェネシスAPTT試薬(以下APTT)、コアグジェネシスFbg試薬(以下Fbg)、ラテックス免疫比濁法としてLPIAジェネシスDダイマー試薬(以下DD)を使用した。
【方法と結果】1.併行精度:精度管理試料2濃度と自家製プール血漿を各5回測定した結果、各試薬のCVは0.2~2.6 %であった。2.オンボード安定性:装置に試薬を設置した状態で精度管理試料2濃度と自家製プール血漿を4週間に渡り測定した結果、初日に対する測定値の変化率はPTで±2.3 %以内、APTTで±2.6 %以内、FbgとDDは±10.0 %以内であった。3.希釈直線性:FbgとDDについて、それぞれ高濃度試料を専用希釈液で10段階希釈して測定した結果、Fbgは696 mg/dL、DDは60 μg/mLまで直線性を認めた。4.共存物質の影響:自家製溶血試料を生理食塩水で5段階希釈して測定した結果、PT、APTT、Fbg、DDいずれもヘモグロビン濃度500 mg/dLまで影響は認められなかった。イントラリポスを生理食塩水で3.0 %に調製した試料を用いた結果、PTは2.4 %、APTTは3.0 %まで影響は認められなかった。また、FbgとDDは濃度依存性に正誤差を認めた。5.最小検出感度:DD 0.5 μg/mLの試料を専用希釈液で5段階希釈して5重測定し、2.6SD法で調べたところ、最小検出感度は0.3 μg/mLであった。
【まとめ】STACIA CN10の基礎的検討結果は良好であった。また、導入以前は試薬の安定性に問題があり、依頼件数の少ない項目については装置に設置する試薬量を調整する必要があったが、導入したSTACIA CN10ではその必要がなく、日常業務の効率化に繋がった。連絡先:03-3408-2151
