Presentation Information
[P083]Non-thermal Extraction of Intracellular Molecules in Saccharomyces cerevisiae using 100 kV/cm Electrical Pulses
*Hiroto Hashisako1, Masamori Higuchi1, Hata Kazuma1, Sunao Katsuki2 (1. Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University, 2. Institute of Industrial Nanomaterials, Kumamoto University)
Keywords:
pulse power,non-heated extraction,protein,cell wall,Saccharomyces cerevisiae
【目的】
酵母は、高栄養価タンパク質、調整剤、風味剤の代替原料として食品産業で利用され、最近では、カロテノイド、インスリン、組換えタンパク質など、化粧品や医薬品としての物質生産に利用されつつある。こうした酵母内物質の抽出法として、熱水、高圧力や化学処理がある。しかしながら、これらは、目的物質の変性のリスクがあり、また、後処理に手間を要する。これに対してパルス電界(PEF)処理は、非加熱的かつ物理的に細胞膜の物質膜透過性を高める方法であり、目的物質の変性のリスクが小さく、後処理が比較的容易であるため、新たな抽出法としての利用価値は高い。しかしながら、従来のPEF(3 MV/m程度以下)で直接的に厚い酵母の細胞壁を壊すことは容易ではなく、数値計算によると10 MV/m以上の電界が必要とされる。本研究では、独自に開発した10 MV/mを超えるPEF装置を用いて、酵母からの抽出量の増大を目指す。
【方法】
圧力0.3 MPaの流路に設置した平行平板電極(間隔2 mm)間に酵母懸濁液を流し、400 nsまたは1 μs、最大12.5 MV/mのパルス電界を2 Hzで印加した。電極を3℃の冷水で冷却し、電極間の入り口と出口の酵母懸濁液の温度をモニタリングした。PEF処理後の酵母を光学顕微鏡と電子顕微鏡を用いて形態観察した。また、酵母懸濁液の遠心後の上清について、BCA法でタンパク質濃度を定量し、サイズ排除HPLCで物質の大きさの分布を解析した。
【結果】
両電極の冷却によって、50℃未満の温度で10 MV/mを超えるPEFの連続処理が可能となった。形態観察から、7.5 MV/mを超えると酵母表面に粗さが見られるようになり、10 MV/mを超えると細胞壁に陥没したような形態変化が見られ、細胞外壁が電界に依存して損傷することがわかった。抽出物解析から、電界強度、パルス幅や印加回数とともに、抽出タンパクの量と大きさの分布が変化し、細胞形態観察と整合する結果となった。
酵母は、高栄養価タンパク質、調整剤、風味剤の代替原料として食品産業で利用され、最近では、カロテノイド、インスリン、組換えタンパク質など、化粧品や医薬品としての物質生産に利用されつつある。こうした酵母内物質の抽出法として、熱水、高圧力や化学処理がある。しかしながら、これらは、目的物質の変性のリスクがあり、また、後処理に手間を要する。これに対してパルス電界(PEF)処理は、非加熱的かつ物理的に細胞膜の物質膜透過性を高める方法であり、目的物質の変性のリスクが小さく、後処理が比較的容易であるため、新たな抽出法としての利用価値は高い。しかしながら、従来のPEF(3 MV/m程度以下)で直接的に厚い酵母の細胞壁を壊すことは容易ではなく、数値計算によると10 MV/m以上の電界が必要とされる。本研究では、独自に開発した10 MV/mを超えるPEF装置を用いて、酵母からの抽出量の増大を目指す。
【方法】
圧力0.3 MPaの流路に設置した平行平板電極(間隔2 mm)間に酵母懸濁液を流し、400 nsまたは1 μs、最大12.5 MV/mのパルス電界を2 Hzで印加した。電極を3℃の冷水で冷却し、電極間の入り口と出口の酵母懸濁液の温度をモニタリングした。PEF処理後の酵母を光学顕微鏡と電子顕微鏡を用いて形態観察した。また、酵母懸濁液の遠心後の上清について、BCA法でタンパク質濃度を定量し、サイズ排除HPLCで物質の大きさの分布を解析した。
【結果】
両電極の冷却によって、50℃未満の温度で10 MV/mを超えるPEFの連続処理が可能となった。形態観察から、7.5 MV/mを超えると酵母表面に粗さが見られるようになり、10 MV/mを超えると細胞壁に陥没したような形態変化が見られ、細胞外壁が電界に依存して損傷することがわかった。抽出物解析から、電界強度、パルス幅や印加回数とともに、抽出タンパクの量と大きさの分布が変化し、細胞形態観察と整合する結果となった。
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