講演情報

[1F06]地震PRAの配管系フラジリティ評価における簡易疲労評価手法

*大野 陽平1、中島 正人1、酒井 理哉1、嶋津 龍弥1 (1. 電力中央研究所)

キーワード:

原子力発電所、地震PRA、フラジリティ評価、疲労、弾塑性ひずみ範囲

地震PRAにおけるフラジリティ評価では現実的な損傷モードを考慮する必要があり、配管系の現実的な損傷モードは疲労であることが振動試験で確認されている。疲労評価に必要な弾塑性ひずみ範囲を求めるためには、弾塑性有限要素法解析が有効であるが、多くの時間を要する。本研究では、配管系を弾塑性ばね、減衰及び質点から成る一質点系に置換えて弾塑性ひずみ範囲を予測する簡易疲労評価手法を開発した。この手法では弾塑性ばねに二直線近似した荷重変位関係を与え、質点と配管系の質量を等しくする。荷重変位関係の初期剛性は一質点系の固有振動数が配管系の一次固有振動数と一致するように設定する。得られた時刻歴の相対変位範囲を応答スペクトル解析結果、ひずみ割り増し係数(Ke係数)及び弾性ばねと弾塑性ばねの応答比を用いて時刻歴の弾塑性ひずみ範囲に変換する。評価した弾塑性ひずみ範囲は弾塑性有限要素法の結果と概ね同等であった。