講演情報
[1I02]中性子照射リチウムからのトリチウム放出挙動に関する研究
*森 裕薫1、片山 一成1、荒川 理央2、赤司 健太2 (1. 九大総理工、2. 九大工)
キーワード:
トリチウム、リチウム、窒素
核融合炉の実現には、中性子による物質損傷の評価が不可欠である。日本では、材料照射施設としてA-FNSの建設が計画されている。大強度の中性子ビームは、流れるリチウム(Li)と重陽子ビームの反応によって発生する。この時、副産物としてトリチウムも発生する。施設の安全運転のためには、Li中のトリチウムの挙動を理解し、トリチウムを適切に制御することが重要である。本研究では、京都大学原子炉実験所で固体Liに中性子を照射し、液体Liからの気相へのトリチウム放出挙動を調べた。600℃で2時間加熱したところ、26%のみ気相に放出され、74%はリチウム中に残留した。トリチウムの放出化学形は、主に水素状であった。