講演情報
[2B03]指向性向上型中性子検出手法の開発
*名雲 靖1、上野 克宜1、村本 武司2、大谷 健一2、岩佐 淳司2、岡田 聡2 (1. 日立、2. 日立GE)
キーワード:
燃料デブリ、核燃料位置同定、高速中性子測定
福島第一原子力発電所における燃料デブリ取り出し作業では,デブリ加工等による再臨界リスクを回避するため,作業前にデブリ中における核燃料の位置や分布を同定する必要がある。しかしながら,デブリの性状が明らかでない現状では直接核燃料位置を同定することは難しく,取出し作業実施前に何らかの方法で核燃料位置の推定につながる情報の取得が求められる。そこで,核燃料位置の同定を目的に,核燃料への帯同が想定されるCm-244の自発核分裂中性子に着目し,その中でも指向性を有する高速中性子を測定することで位置を同定する手法を開発中である。開発手法では,B-10検出器等の熱中性子検出器に対して,特定方向に減速材を配置することで高速中性子の飛来方向を特定することで中性子源の位置を特定する。本手法に対する原理検証試験を実施し,基本的な性能と考える空間分解能を評価した結果,中性子源の位置を特定可能な見通しを得た。