講演情報

[2F03]中央制御室における複数の火災源を考慮した居住性影響解析

*久保 光太郎1、玉置 等史1、柴本 泰照1 (1. JAEA)

キーワード:

火災進展解析、Fire Dynamics Simulator (FDS)、中央制御室、制御盤火災

原子力発電所内での火災は、炉心損傷リスクの重要な要因の一つとして位置づけられている。そのため、原子力規制委員会が定めた原子力発電所の内部火災影響評価ガイドでは、単一の火災源による最も過酷な火災を想定し、その影響を評価することが推奨されている。しかしながら、地震による複数の機器への同時影響や共通原因故障の可能性を考慮した場合、複数の機器が同時に火災源となる確率は必ずしも低いとは言い切れない。本研究では、中央制御室において複数の制御盤が同時に火災を起こした場合の運転員の居住性への影響を評価することを目的とした。具体的には、Fire Dynamics Simulator (FDS)を用いて、火災源となる制御盤の台数が、制御室内の温度、熱流束及び光学密度に及ぼす影響を解析した。その結果、発火する制御盤の台数と退避時間の関係性を明らかにした。本研究の成果は、火災防護対策の強化や火災PRAの高度化に資するものである。