講演情報

[2F05]浮体式原子力発電の開発(8) 沖合の想定事象を緩和する格納容器の安全設計と構造健全性評価

*渡辺 瞬1、宇井 淳1 (1. 電中研)

キーワード:

浮体式原子力発電、格納容器、安全設計、健全性評価

沖合での稼働を想定する浮体式原子力発電は、陸上と比べ地震や津波などの外的ハザードの影響は緩和されるが、衝突や沈没など陸上炉とは異なる事象を想定して設計する必要がある。その一つとして、浮体構造物の沈没時の格納容器の健全性維持のため、圧壊防止の圧力調整弁等の導入が必要となる。そのため、沈没時の格納容器の均圧化などに関する解析評価を行い、その技術要件を整理し、設計に適切にフィードバックすることが重要である。当所では、その設計評価手法の構築のため、既設炉の格納容器形状を参考に浮体構造の沈没を想定した構造解析等を通じて技術基盤を整備している。海中への沈降に伴い格納容器の外圧が著しく上昇する事故シナリオについて、構築したモデルを用いた解析では、トップヘッド部から変形が開始する結果が得られた。発表当日は、その傾向分析と圧壊防止の概念設計に関する検討を紹介する。