講演情報
[2G08]燃料デブリの収納・移送・保管技術の開発(6) 酸化物粉末の懸濁水中の粘性発現に関する考察
*永石 隆二1、寺田 敦彦1、伊藤 辰也1、トエトエ アウン1 (1. JAEA)
キーワード:
酸化物粉末、懸濁水、粘度特性、帯電、水分子吸着
燃料デブリの収納・移送・保管技術の開発では、これまで塊状デブリに対する水素(H2)発生量評価手法の開発が進められてきたが、現在、粉状デブリに対する開発を進めている。ここで、デブリの模擬としてセリアやジルコニアの酸化物を用いて、その粉末の懸濁水中の水の放射線分解に伴うH2発生に関する実験を行っている。この懸濁水は純水に比べて大きな粘性を有して、酸化物粉末が沈降することなく水中に分散したスラリーとなる場合がある。この懸濁水の粘性は酸化物粉末の粒子サイズや水中の濃度に依存するが、それだけでは決まらない。この粘性発現のメカニズムを把握することは、懸濁水中に保持されたH2気泡(H2だまり)を評価・予測する上で重要である。そこで、本研究では、物性分析や照射実験のデータから、懸濁水の粘度特性に及ぼす水中の酸化物表面上の帯電(pH依存)や水分子吸着の影響について議論した。