講演情報

[2I11]照射損傷をもつW-Mo合金における重水素滞留挙動に及ぼす重水素プラズマ照射温度影響

*早川 歩1、星野 柚香1、奥村 真郷1、外山 健2、長谷川 晃3、増崎 貴4、大矢 恭久1 (1. 静岡大、2. JAEA、3. 東北大、4. 核融合研)

キーワード:

W-Mo、重水素プラズマ、水素同位体挙動、照射損傷、プラズマ対向材料

核融合炉のプラズマ対向壁材候補として、高融点、低スパッタ率、低水素溶解度などの性質を持つタングステン(W)が挙げられている。炉運転時、Wには高い熱負荷や高エネルギー粒子が照射されることにより、照射欠陥が導入されるとともに特性が劣化する。Wにモリブデン(Mo)を添加することでフレンケル対の生成を抑制することが報告されており、放射線影響に耐性を持つことが示唆された。しかし、W-Mo合金における水素同位体滞留挙動の知見は少ない。本研究では、鉄イオン照射により照射欠陥を導入したW-Mo合金に対して陽電子寿命測定法を行い、導入された照射欠陥のサイズを評価した。また、473 Kおよび573 Kで重水素プラズマ照射を行い、昇温脱離法により重水素滞留挙動に及ぼす重水素プラズマ照射温度影響を評価した。非照射W-Moでは473 Kでのプラズマ照射では、Moの添加により重水素滞留量が減少することが明らかとなった。