講演情報
[2I15]ODS-Cuの酸化物粒子分散状態に及ぼすMA時の元素添加手法の影響
*齋藤 隼輝1、余 浩1、高 子墨1、陣場 優貴1、荻野 靖之1、井上 耕治1、近藤 創介1、笠田 竜太1 (1. 東北大)
キーワード:
核融合炉ダイバータヒートシンク、銅合金、ODS銅合金、メカニカルアロイング
核融合炉ダイバータヒートシンク構造材料として、酸化物分散強化銅合金 (ODS-Cu) が注目されている。本研究グループでは、Cu、Y2O3、Zrのメカニカルアロイング (MA) により、高い強度を持つZr添加ODS-Cuを開発した。Zr添加ODS-Cuでは、他のODS合金では報告のないイットリア安定化ジルコニア (YSZ) の微細分散粒子が形成し、YSZがODS-Cuの分散粒子として有効である可能性が示唆された。
そこで本研究はYSZとCuのMAによりYSZ分散強化を志向したCu-YSZ合金を作製し、MAプロセスの違いが合金特性に及ぼす影響の解明を試みた。
硬さ試験の結果、Cu-YSZ合金はZr添加ODS-Cuより強度が低いと示された。アトムプローブの結果、Cu-YSZ合金中ではY-Zr複合酸化物分散粒子が形成しているが、その数密度はZr添加ODS-Cuよりも低いと示された。Cu、Y2O3とZrを別々に添加してMAした場合、より合金中での酸化物分散粒子の分散状態が良く、合金強度も向上することが示唆された。
そこで本研究はYSZとCuのMAによりYSZ分散強化を志向したCu-YSZ合金を作製し、MAプロセスの違いが合金特性に及ぼす影響の解明を試みた。
硬さ試験の結果、Cu-YSZ合金はZr添加ODS-Cuより強度が低いと示された。アトムプローブの結果、Cu-YSZ合金中ではY-Zr複合酸化物分散粒子が形成しているが、その数密度はZr添加ODS-Cuよりも低いと示された。Cu、Y2O3とZrを別々に添加してMAした場合、より合金中での酸化物分散粒子の分散状態が良く、合金強度も向上することが示唆された。