講演情報

[3H01]塩水冠水条件において二次的に生成するMg含有C-S-Hによるヨウ素の遅延効果

*田邊 悠太1、関 亜美1、千田 太詩1、新堀 雄一1 (1. 東北大)

キーワード:

地層処分、カルシウムシリケート水和物、ヨウ化物イオン、ヨウ素酸イオン、収着分配係数

地層処分場の建設に使用されるセメント系材料が地下水と接触することで、地下水流路内にはカルシウムシリケート水和物(C-S-H) が二次的に生成することが予想される。本研究では、Mg共存下において生成するMg含有C-S-Hに着目し、TRU廃棄物において線量を支配する核種の一つであるヨウ素(ヨウ化物イオンおよびヨウ素酸イオン)の収着挙動を調べた。その結果、Mg含有量に伴う僅かな収着率の低下が見られたものの、Mgが非共存の場合(前報)と同様に、NaCl濃度や養生期間による顕著な差異は見られず、Mg含有C-S-Hへのヨウ素の収着が確認された。また、Mg含有C-S-Hへの収着機構は、ヨウ化物イオンは吸収、ヨウ素酸イオンは吸収と吸着によることが示唆された。このことは、前者はC-S-Hの生成による透水性の低下により、後者はそれに化学的相互作用が加わることによる遅延効果が生じることを意味する。

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