講演情報
[14p-K308-9]ゲルマニウム薄膜における超高速谷間散乱の計測・解明
〇賈 軍軍1、八木 貴志2、葉 輝3、山田 直臣4 (1.早稲田大学、2.産業技術総合研究所、3.浙江大学、4.中部大学)
キーワード:
半導体、谷間散乱、バンド充填効果
半導体材料において、高強度光励起により大量の電子を伝導帯に励起した後、励起された電子がその後どのように緩和・再結合するのかは、学問的にも応用的にも興味深い問題である。本研究では、ダイヤモンド構造を持つ多谷間半導体であるGeを研究対象とし、そのバンドギャップエネルギーを超えるフェムト秒レーザにより集光照射し、Pump-Probe時間分解透過測定法により励起電子の緩和過程を解明することを目的としている。具体的には、緩和電子が直接バレー(Gamma谷)と間接バレー(L谷)でのバンド充填効果(Pauli Blocking)を計測し、その実験結果と高精度なGeバンド構造を基に現象論的なレート方程式を導出し、その後過渡透過率の時間発展トレースをフィッチングすることで緩和過程における谷間散乱時間・谷内散乱時間・脱励起時間を抽出した。