講演情報

[14p-P01-7]透明アンテナ向けITO/Ag/ITO膜の大気アニール処理による放射特性改善の検討

〇安田 洋司1、齋藤 優花1、内田 孝幸1、越地 福朗1 (1.東京工芸大工)

キーワード:

透明アンテナ、DMD構造

現在6Gを見据えた次世代通信システムの研究開発が盛んに行われている。これらのシステムでは、通信特性を向上させるためにアンテナを筐体表面に配置することが求められている。したがってそのような機器やシステムのデザイン性を維持するために酸化インジウムスズ(ITO)に代表される透明導電膜を用いた光学的に透明なアンテナが注目されている。しかし、透明導電膜の光透過率と導電率はトレードオフの関係にあり、両者のバランスをとることは困難であった。しかしながら、金属薄膜を透明導電膜で挟んだ誘電体-金属-誘電体(DMD)構造の多層複合材料は、高い透過率と導電性を同時に達成できることが報告されている。本研究では、対向ターゲット式スパッタ法を用いてITO/銀(Ag)/ITOからなるDMD構造透明導電膜を作製し、中間層の膜厚と大気中アニール温度が透過率、電気特性及びアンテナ特性に与える影響を調べた。