講演情報

[15p-K305-12]オンチップマイクロ共振器による分子振動の制御

〇(M2)関根 悠介1、董 俊余1、北濱 康孝1、肖 廷輝1,2,3、合田 圭介1,2,4,5 (1.東京大学、2.量研機構、3.鄭州大学、4.武漢大学、5.カリフォルニア大学)

キーワード:

振動強結合

振動強結合 (VSC) は、閉じ込められた光による共鳴準位と分子の振動準位とが相互作用を起こして新たな二つの準位に分裂する現象である。この現象下では、分子の物理的・化学的性質が変化することが多くの研究で実証されている。VSCを起こすには、入射光を数マイクロメーターサイズの空間に閉じ込めることが必要だが、それには、ファブリーペロー共振器が用いられてきた。しかし、これは共振器全体の大きさ、そして共振器の制御に問題を抱えており、それゆえこれまでVSCが実際の化学システムに応用されることはなかった。本研究では、VSCの応用面における困難を突破しうる小型かつ容易に制御可能な共振器を作製し、実際にVSCが観測されたことを報告する。