講演情報

[15p-K509-2]Si—Geヘテロ構造体内のLiイオン拡散速度についての第一原理計算

〇小泉 健一1、河野 芳輝1 (1.株式会社トクヤマ)

キーワード:

リチウムイオン電池、シリコン—ゲルマニウム ヘテロ構造、第一原理計算

弊社では計算化学、第一原理計算による物質の解析を行っている。現在リチウムイオン二次電池(LiB)において高容量化が可能な可能な負極材の候補としてシリコンが注目されている。しかしながら、シリコンを負極活物質として使用したLiBは電池の容量密度において実用化には十分達していないため改善の余地がある。弊社ではゲルマニウムをシリコンに添加することで充放電効率と過電圧抑制の電池特性が向上することを見出した。ゲルマニウムの格子定数はシリコンよりも大きいためシリコン—ゲルマニウム界面において格子の歪が存在すると考えられる。ゲルマニウム接合面のシリコンはゲルマニウムにつられて格子が広がることで、リチウムイオンの拡散を補助しているのではないかというアイデアが提案された。今回、第一原理計算によってこのアイデアを検証した。