講演情報
[15p-K509-3]H終端化されたSi原子層リボンの理論解析
―電子状態のリボン構造依存性―
〇(P)李 君寰1、稲垣 耕司1、有馬 健太1 (1.阪大院工)
キーワード:
シリコン、ナノリボン、第一原理計算
近年の研究で、二次元物質のシリセンをH原子で終端化したシリケンは、3.5–4.0eVの大きなバンドギャップを持つことが注目されています。しかし、シリケンには、形成は困難であるという課題があります。本研究では、Si結晶を薄層化した「H終端化Si原子層リボン」について、その電子構造を量子力学計算で予測しました。結果、単バイレイヤ厚のリボンでは、幅を3.5nmから1.3nmに減少させるとバンドギャップが2.3eVから2.6eVへ単調増加することを確認しました。厚さをパラメータに加えることで、バンドギャップ値を自在に制御できる可能性があり、次世代の電子・光学材料への展開が期待されます。