講演情報

[16p-K406-6]高混和性励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)色素による低閾値球体レーザー

〇青柳 舜也1、山岸 洋1、櫻井 庸明2、山本 洋平1 (1.筑波大数理物質、2.京都工繊大分子化学)

キーワード:

WGM球体レーザー、ESIPT色素

色素ドープ系レーザーにおいてドープ濃度を上げてゲインを稼ぐことは、低閾値でのレーザー発振を実現するために最も有用な手段の一つである。しかしながら、一般的な有機色素では自己吸収によるロスとホスト材料への混和性が原因となり、高濃度領域でこのモデルを適用することは困難である。そこで、本研究では高濃度ドープが可能な励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)分子について検証した。ESIPT分子は、4準位発光過程により大きなストークスシフトを示すことから自己吸収の影響を防ぐことができ、優れたレーザー色素であることが報告されている。本発表では、高混和性のESIPT色素を用いて高濃度ドープ(>40 wt%)微小球体レーザーを作製し、ドープ濃度上昇に伴う大幅な閾値の減少を実現したので、報告する。