講演情報
[スポーツ文化-B-13]新体操指導者が指導において抱える悩みに関する研究(心,コーチング学,スポーツ教育学)
*古城 梨早1、梶 将徳1 (1. 東京女子体育大学)
2015年に文部科学省コーチング推進コンソーシアムからスポーツ指導者の在り方として新しい時代にふさわしいコーチングの確立に向けて「グッドコーチのための7つの提言」(1.暴力やあらゆるハラスメントの根絶に全力を尽くしましょう 2.自らの「人間力」を高めましょう 3.常に学び続けましょう 4.プレーヤーのことを最優先に考えましょう 5.自立したプレーヤーを育てましょう 6.社会に開かれたコーチングに努めましょう 7.コーチの社会的信頼を高めましょう)が作成された。このように指導者が目指すべき理想像があるにも関わらず、新体操の指導現場においては、指導者と選手または指導者同士の人間関係の問題、体罰や言葉の暴力、ハラスメントなどの問題が全くないとは言えない。さらに新体操では指導方法が確立されておらず、各指導者独自の指導方法やトレーニングが行われている。そして、指導者の属性によって、指導に対する考え方・捉え方に差異が生じ、その結果、指導者と選手または指導者同士の人間関係が悪化し、時に競技力向上のために競技生活をしている選手が競技を辞めざるを得ない状況になることや、指導者が指導を続けられなくなってしまうこともある。 その他に競技大会においても、指導者同士の関係や指導者と審判の関係、所属により得点に影響があり、競技会の規模の大きさや配属された審判によって点数が大きく変化するということもある。 以上のような問題関心から、本発表では新体操界に存在する問題の構造を明らかにするため、新体操の指導経験を有する指導者や新体操の指導にあたっている指導者といった方々にインタビュー調査を行う。そして、それらの調査から明らかになった新体操界の問題の構造を整理した上で、新体操界における指導者や選手たちがより競技に専念できるような環境作りにつなげていく。
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