講演情報

[競技スポーツ-A-09]成長期女子競泳選手における全国大会出場者の体力・運動能力の経時的変化(測)

*三瀬 貴生1、下門 洋文1、下山 好充1 (1. 新潟医療福祉大学)
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【背景】成長期における競泳の全国大会では相対的年齢効果が影響し、発育・発達の影響を受ける可能性がある。しかしながら、体力・運動能力の変化との関係は明らかでない。本研究は、全国大会に出場した成長女子競泳選手の体力・運動能力変化を前向きに調査し、競泳のアスリート育成における体力要素を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は成長期女子競泳選手32名で、全国出場群(n=7、12.62±2.13歳)と非出場群(n=25、12.14±1.24歳)に分類した。体格・身体組成・形態(身長、体重、体脂肪率、上肢長、胸囲)、筋力・筋パワー(メディシンボール投げ、上体起こし、垂直跳び)、柔軟性(肩回旋幅、長座体前屈、つま先床間距離)をシーズン前(1回目)と1年後のシーズン終了時(2回目)に測定した。World Aquatic Pointsは、レースタイムを個人のベストスコア (PBS) として算出した。2元配置分散分析 (群×時間) を用いて各項目の群間差を比較した。また、各項目において1回目と2回目の差を変化量 (⊿)として算出し、PBS⊿の予測因子を重回帰分析にて解析した。いずれの解析も有意水準は5%とした。【結果】胸囲において、有意な交互作用を示し(p=0.022,η2=0.168)、全国出場群は1年後に有意な増加を示した(p<0.001、cohen d=-2.844)。メディシンボール投げ (p=0.010,η2=0.208)と垂直跳び (p=0.008,η2=0.220)で有意な主効果 (群) を示し、全国出場群は非出場群より有意に高値を示した。また、PBS⊿の予測因子として胸囲⊿が抽出された(β=0.333±0.163、p=0.041)。【結論】これらの結果から、成長期女子競泳選手の育成において胸囲の発達、筋力・筋パワーの要素が求められることが示唆された。

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