講演情報

[競技スポーツ-A-36]レクリエーションゴルファーにおけるスコアの決定要因(バ)

*山下 佳倫1、矢内 利政2 (1. 早稲田大学スポーツ科学研究科、2. 早稲田大学スポーツ科学学術院)
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ゴルフは、合計打撃数(スコア)の少なさを競うスポーツである。カップインまでの打数を最小限に抑えるには、少ない打撃でカップに近づけるための長い飛距離と高い正確性が求められる。本研究ではレクリエーションゴルファーを対象に、スコアに影響を与える打球ならびにスイング特性を明らかにすることを目的とした。大学ゴルフサークルに所属する男子10名と女子5名を対象に、ドライバーと7番アイアンを用いたショットを10試技ずつ行わせた。レーダー式打球計測器(Trackman4, Trackman社製)で打球とインパクト直前のヘッドのキネマティック変数を測定し、各対象者について平均値と変動係数を算出した。性別をダミー変数とした回帰分析を用いて、これら変数の1つ1つとシーズン平均スコアとの関連を検定した。有意水準は0.05とした。分析の結果、スコアの良い対象者ほどドライバーの飛距離(p=0.01)、ボール初速度(p=0.04)、ヘッドスピード(p=0.012)、ミート率(p=0.02)が高く、アイアンのスピン量(p=0.035)が多いことが示された。またスコアの良い人ほどドライバーの飛距離(p=0.017)、アイアンのスピン量(p=0.036)、ヘッドスピード(p=0.014)、左右方向のヘッド軌道(p<0.001)、フェース上下角(p=0.026)の変動が小さいことが示された。ドライバーの飛距離及び飛距離に直接的な影響を及ぼす因子(ボール初速度、ヘッドスピード、ミート率)とスコアとの間に有意な関連が示されたという結果は、飛距離を重要視する一般論をドライバーについては支持するものである。一方、アイアンでは飛距離の重要性は支持されず、スイングの再現性の高さがスコアを左右することが示唆された。飛距離を伸ばすだけでなく、特にアイアンにおいては打球及びスイングの再現性向上を目的として練習することが重要と言える。

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