講演情報

[学校保健体育-A-09]高等学校の体育授業におけるラグビー指導法の検討(教)「筑附式タッチラグビー」から逆算した授業実践

*松本 英樹1、宮崎 明世2 (1. 筑波大学附属高等学校、2. 筑波大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
コロナ禍における体育授業では、生徒同士の接触が制限されていたこともあり、本校のラグビー授業においては、多様なパスやキックなどの技術を中心に楕円球の特性を味わい、部活動のウォーミングアップでおこなうようなシンプルなタッチラグビーでそれらの技術を活用して単元を終えていた。コロナ前(2019)までの本校では、1978年度から担当者が引き継ぎながらラグビー授業を実践してきた。これまでの実践を受け継ぎ、ラグビーW杯や国内トップのリーグが盛り上がり、ラグビーが熱い今だからこそ学び直すことで、生徒たちが生涯にわたって興味や関心を抱き続けるような授業を展開したいという思いがある。
 限られた授業時数で“何をどのように教えるのか”を考えたとき、最初に選択したのは「安全上の配慮」であり、「ゲームの中に激しくなるコンタクトプレーは取り入れない(ホールドも禁止)」、「練習でもスクラムの押し合いはさせない(首を組み合うことは禁止)」という条件であった。ただし、タックルやスクラムがどのようなプレーであるのか“切り取ってでも体験はさせたい”と考えた。歩くスピードで組むモールやラック、リフトしないラインアウト、多様なキックを用いたスペースへの攻め合い、ノックオンやスローフォワードなどの基本的な反則、そして、ラグビーの“肝”とも言えるオフサイドのルールなどを含めて、「筑附式タッチラグビー」を整理した。このタッチラグビーのルールから逆算して、15時間のラグビー単元を計画し、2年生男子(120名)を対象に授業を行った。 
 高等学校の学習指導要領では、従前からラグビーが位置づけられてきたにもかかわらず、高校生を対象としたラグビー授業の実践報告は少ない。また、授業で取り扱う学校も少なくなってきていることから、授業の実践報告には意義があると考え、本校におけるラグビー授業について報告する。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン