講演情報

[学校保健体育-B-19]小学校体育授業の準備運動場面におけるACPの導入効果(教,測)小学6年生を対象に

*塚本 将太1、小椋 優作2、大坪 健太3、中村 紗綾4、春日 晃章5 (1. 兵庫教育大学大学院、2. 中部学院大学短期大学部、3. 岐阜協立大学、4. 名古屋経営短期大学、5. 岐阜大学)
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目的)本研究は,体育授業の準備運動場面におけるアクティブ・チャイルド・プログラム(以降ACP)の実施(以降ACP準備運動)が小学6年生の運動能力特性に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
方法)対象者は,G県の小学6年生99名(男子49名,女子50名)であった. ACP準備運動の効果を明らかにするため,ACP準備運動の実施前と実施半年後で性別および種目別(50m走,立ち幅跳び,ソフトボール投げ)で基礎運動能力の変容を分析した.基礎統計量から半年間伸び量を算出し,全国平均の半年間伸び量と比較した.また,性別および種目別での各能力(走能力・跳能力・投能力)の高低とACP準備運動の効果を検討するため,全国平均と標準偏差から各能力のPre-testの結果を上位群,中位群,下位群の3群に群分けし,一要因のみ対応のある二元配置分散分析を適用した.有意な主効果が認められた場合,多重比較検定を行った.また,有意な交互作用が認められた場合,単純主効果の検定および多重比較検定を行うとともに効果量(Hedges’g)を算出した.
結果)全国平均伸び量よりACP実施時伸び量の方が有意に大きく,ACPの実施は6年生児童の体力向上に効果があることが示唆された.分析の結果,男女の50m走,女子のソフトボール投げにおいて有意な交互作用が認められた.単純主効果の検定および多重比較検定の結果,男女の50m走では,全ての群間において有意な差が認められ,女子のソフトボール投げでは,上位群,下位群に有意な差が認められた.また,全ての群において男女ともに有意な主効果が認められ, ACP準備運動の実施は小学6年生の基礎運動能力向上の一助になると考えられる.
結論)体育授業にACP準備運動を導入することは,小学6年生の基礎運動能力向上に効果があり,現代の体力の二極化,低下という社会問題改善の一助になると考えられる.

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