講演情報

[健康福祉-A-04]スウェーデンが展開する転倒予防法について(測,発,社)

*曽我部 晋哉1、ソリドーワル マーヤ2 (1. 甲南大学、2. 津田塾大学)
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WHO(世界保健機関)は2007年には、カナダのヴィクトリアにおいて“Technical Meeting on Falls Prevention in Older Age”を開催し、転倒予防は世界共通の課題であるとし、効果的な転倒予防法の開発や教育を実施すべきである提言を発出した。これを受け、ヨーロッパを中心に各国柔道連盟は、柔道の特性を利用した転倒予防法のプログラムを作成し推進を図っている。本報告では、現在スウェーデンが実施している転倒予防プロジェクトである“Judo 4 Balance”の取組について調査し、わが国の転倒予防法開発の参考としたい。2023年11月27日~28日に開催された柔道を利用した転倒予防法に関する学会である“International Conference Safe Falling for the Elderly through Judo”においてスウェーデンの転倒予防法である” JUDO 4 Balance”のコンセプトについて情報交換を行った。Judo4Balanceは、高齢者の転倒予防、職場での転倒予防能力の向上、子供(7~12歳)の転倒予防スキルの獲得を目的としている。目的は、個人の転倒予防するスキルを向上させることで、国内における医療費削減を目指している。プログラム内容は、柔道を利用したバランス能力向上、筋力トレーニング、転倒に対するコンピテンシーを高めるトレーニング、柔道の受け身が含まれている。実施時間は1回につき45分であり、週に1回~2回実施されるグループで実施するプログラムである。特にプログラム前に実施するFall Competence Testは興味深く、医療現場において十分利用できるものである。日本の文化である柔道が、世界各国で転倒予防法として発展していることは面白い。我が国においても幅広く利用できる独自の転倒予防法を開発したいと考えている。

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