講演情報

[健康福祉-B-11]スポーツペアレンティングの変容を促す動画コンテンツの開発とその検証(政)学童野球チームを対象に

*田守 康彦1 (1. 立命館大学大学院 スポーツ健康科学研究科 博士課程前期課程)
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子どものスポーツを支える保護者の関わり方は,近年スポーツペアレンティングとして研究されている(Holt et al., 2009).保護者は子どものスポーツ実施により,体力増進や技能向上に加えて,自律性及び協調性の発達を期待している(金子,2008).また,子どもらが楽しくプレーをしながら目標に向かうことで,「学びに向かう力,人間性」等の非認知スキルの育成に貢献するとされている(山北,2017).そして,これらの達成には,保護者のスポーツペアレンティングのあり方が重要な要因となることが示唆されている(武田,2003).しかし,スポーツペアレンティングの変容を促す具体的な方法はいまだ明らかになっていない.そこで本研究では,保護者のスポーツへの関わりが問題として取り上げられる(藤後,2017)ことの多い学童野球の保護者を対象として,スポーツペアレンティングを変容させることができる動画コンテンツを開発し,その効果を検証することを目的とした.
 方法としては,学童野球10チームを対象とし,対象チームの保護者に自律的な学習を促すために,各自のモバイルデバイスにおいて,時間と場所を選ばず学習ができる動画コンテンツを配信する.動画コンテンツは,ペアレンティングの変容が期待できる保護者の関わり方の改善に資する動画内容を開発した.対象者は,本動画コンテンツを視聴する介入群と,ペアレンティングの変容を促す静的資料のみを配布する対照群の2群に分け,その効果の違いを検証する.評価項目としては,保護者にはスポーツペアレンティング評価項目(藤後,2017),選手にはやり抜く力(Grit)や意欲及び協調性等の非認知スキル評価(中山,2019),さらに指導者にはスポーツコーチングスキル項目(島本,2015)を用いる.学会当日はこれらの検証結果を報告する.

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