講演情報

[生涯スポーツ-A-09]ジャパンラグビーリーグワン観戦者の観戦動機についての研究(経)

*清宮 孝文1 (1. 日本体育大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
本研究は、過去2年間にJAPAN RUGBY LEAGUE ONE(以下、リーグワンと表す)の試合を現地で観戦したことがある者を対象に、ラグビーの観戦動機を明らかにすることを目的とした。調査対象者は、社会調査会社(株式会社クロス・マーケティング)の登録モニタ450名であり、そのうち、誤答などがなかった424名(有効回答率:94.2%)のデータを分析対象とした。調査内容はサッカー観戦の動機を明らかにした先行研究から援用し、ラグビーの観戦動機6要素18項目(ドラマ性、地域の誇り、競技の審美性、選手への愛着、ラグビーへの愛着、チームへの愛着)およびフェイスシート8項目の計26項目から構成された。尚、ラグビーの観戦動機に関する項目は7件法で回答を求めた。プロマックス回転、最尤法で探索的因子分析を行った結果、ラグビーの観戦動機は先行研究と同様の因子構造となり、6因子18項目が抽出された。また、各因子のα係数を算出したところ、チームへの愛着=.92、地域の誇り=.94、競技の審美性=.91、ラグビーへの愛着=.85、ドラマ性=.83、選手への愛着=.81となり、信頼性を有していると判断した。さらに、各因子の平均値を算出したところ、「選手のテクニックが素晴らしいので、リーグワンが好きだ」、「私は試合中の選手たちの素晴らしいプレイを楽しんでいる」などの3項目で構成されている「競技の審美性」が最も高くなり、次いで「ラグビーへの愛着」が高くなった。次に属性で比較分析を行ったところ、ラグビーのファン歴が長い者の方が、「競技の審美性」と「ラグビーの愛着」、「選手への愛着」が高いことが示された。また、観戦頻度が高い者の方が、「チームへの愛着」と「競技の審美性」、「ラグビーの愛着」が高かった。したがって、ファン歴が長い者や観戦頻度が高い者は、特にラグビーの審美性に惹かれ、観戦を継続していることが示唆された。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン