講演情報
[02社-口-08]日本の車いすバスケットボールチームにおける障害者と健常者のコミュニケーションをめぐる規範に関する研究相互の「イジり」に着目して
*中村 真博1、松尾 哲矢2 (1. 常葉大学教育学部、2. 立教大学スポーツウエルネス学部)
本研究の目的は、障害者と健常者がともにスポーツを実施することを通じ、双方が「障害」をどのように理解し、コミュニケーションをとっているのかについて検討することである。
近年の「障害者スポーツ」はより幅広い人々の参加が目指されるように変容しており、障害者のみならず健常者も「障害者スポーツ」に参加するように変化している。日本の「障害者スポーツ」のなかでも活動の歴史が長い車いすバスケットボール競技においても、2018年以降健常者の選手登録が認められ、日本一のクラブチームを決定する天皇杯日本車いすバスケットボール選手権大会にも健常者が出場できるように変容している。
車いすバスケットボールに関する先行研究を概観すると、旧来の動作分析(瀬良, 1986)やゲーム分析(唐杉・米沢, 1987)、体力特性(指宿・近藤, 1988)をはじめとする自然科学的な研究のみならず、近年は選手のライフヒストリー(吉田, 2012)や車いすバスケットボールを通して障害とは何かについて検討したもの(渡, 2005)、障害者アスリートと健常者アスリートがともにスポーツをする際に生じる困難について検討したもの(河西, 2015)など、人文科学的な研究もみられるようになっている。
しかし、障害者と健常者がともに車いすバスケットボールを行う際には、どのように選手の障害を知り、身体特性を把握し、円滑なチームプレーを行うかなど、障害に関連するコミュニケーションをめぐる規範が存在するものと考えられる。
そこで、本研究では日本における車いすバスケットボールチームを対象とした参与観察およびインタビュー調査を実施し、チームメイトが他者の障害をどう理解し、どのようなコミュニケーションをとっているのかについて詳細に記述および聞き取りを行った。それらの調査結果をもとに、スポーツを通じ障害が受容される/されないのかについて検討した内容について報告する。
近年の「障害者スポーツ」はより幅広い人々の参加が目指されるように変容しており、障害者のみならず健常者も「障害者スポーツ」に参加するように変化している。日本の「障害者スポーツ」のなかでも活動の歴史が長い車いすバスケットボール競技においても、2018年以降健常者の選手登録が認められ、日本一のクラブチームを決定する天皇杯日本車いすバスケットボール選手権大会にも健常者が出場できるように変容している。
車いすバスケットボールに関する先行研究を概観すると、旧来の動作分析(瀬良, 1986)やゲーム分析(唐杉・米沢, 1987)、体力特性(指宿・近藤, 1988)をはじめとする自然科学的な研究のみならず、近年は選手のライフヒストリー(吉田, 2012)や車いすバスケットボールを通して障害とは何かについて検討したもの(渡, 2005)、障害者アスリートと健常者アスリートがともにスポーツをする際に生じる困難について検討したもの(河西, 2015)など、人文科学的な研究もみられるようになっている。
しかし、障害者と健常者がともに車いすバスケットボールを行う際には、どのように選手の障害を知り、身体特性を把握し、円滑なチームプレーを行うかなど、障害に関連するコミュニケーションをめぐる規範が存在するものと考えられる。
そこで、本研究では日本における車いすバスケットボールチームを対象とした参与観察およびインタビュー調査を実施し、チームメイトが他者の障害をどう理解し、どのようなコミュニケーションをとっているのかについて詳細に記述および聞き取りを行った。それらの調査結果をもとに、スポーツを通じ障害が受容される/されないのかについて検討した内容について報告する。
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