講演情報

[01史-口-02]明治初期における鹿児島女子師範学校附属幼稚園の遊戯・体操に関する研究「高橋清賀子家文書(豊田芙雄関係文書)」の史料から

*曽我 芳枝1、山田 理恵2 (1. 東京女子大学、2. 鹿屋体育大学)
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鹿児島女子師範学校附属幼稚園は、東京女子師範学校附属幼稚園に次いで開設された幼稚園である。それは日本人で最初の保姆となった豊田芙雄が東京女子師範学校附属幼稚園から出向して開設されたわが国で二番目の幼稚園である。そこでの開設当時の保育内容である唱歌遊戯・体操について明らかにすることを目的とした。
 先行研究によると前村晃や高橋清賀子・清水陽子等は、豊田芙雄自身が保存していた貴重な史料集や、鹿児島側に残っていた史料等を入手することによって、同幼稚園の創立当時の保育状況や保姆養成等を明らかにしている。しかし、唱歌遊戯・体操についての具体的な内容については不明な部分が多い。
 今回の研究では、茨城県立歴史館に所蔵されている「高橋清賀子家文書(豊田芙雄関係文書)」の史料を調査することにより、当時の鹿児島女子師範学校附属幼稚園の遊戯・体操の実際を明らかにしていった。
 その結果、唱歌遊戯の重要性を述べている文書や遊戯・体操について述べられている文書により、指導されたであろう内容の一部を明らかにすることができた。このことは、遊戯や体操、唱歌を指導したお雇い外国人が活動する前の日本の身体教育の様子を知る上で特筆すべきことと考えられよう。

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