講演情報

[05バ-口-02]国内および大学生トップ円盤投選手間のリリースパラメータ比較

*中町 真澄1、下門 洋文1、永井 千啓1 (1. 新潟医療福祉大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
円盤投は、重さ2kgの円盤を2.5mのサークルから投げ、飛距離を競う。投擲方向とは反対向きに立った姿勢からスイング動作を開始し、1回転半のターン動作後に円盤を投げだす投法が一般的である。円盤投の動作は、一連の投擲動作について両足支持脚局面、第一片足支持局面、空中局面、第二片足支持局面、投げだし局面の5つの局面に分けられる。円盤の飛距離は、初速度、投射角、投射高、姿勢角及び風などの外的要因や四肢の長さなど身体の影響を受けているが、その中でも初速度が最も大きな影響を与えている(前田ほか 2019)。現在、日本の円盤投のレベルは世界に比べて、60m以上の記録を安定して出すことのできる選手がいないのが現状である。著者は、円盤投の選手として競技を継続しているが、3年間ベスト記録更新がストップしている状況である。そこで、バイオメカニクス的研究手法を用いたパフォーマンス向上への示唆を得るために、トップ選手との比較を行った。対象者は、国内円盤投トップ選手Aと、大学生トップ選手B、そして著者Cとした。最大努力の円盤投を行い、三次元動作分析により、上述した項目を対象者間で比較した。その結果、AとCとの間に、リリース時の初速度で2.05m/sの違いが見られた。3名とも、リリースに至るまでの動作は異なり、個性的な投げ方を選択しているものの、投射角、姿勢角はほぼ同じであった。このことから、初速を高めるための投技術をトップ選手が有している可能性が示唆された。

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン