講演情報

[05バ-口-07]やり投における上肢筋活動の分析

*廣田 元輝1、大野 史佳1、鳴瀧 美咲1、大山 卞 圭悟2 (1. 筑波大学大学院、2. 筑波大学体育系)
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やり投に関しては,大きな飛距離を獲得するための動作要因がこれまで系統的に明らかにされてきた.その一方で,その動作要因の獲得を実現するための身体の使い方に関する研究は,ほとんど見当たらないのが現状である.筋活動の様相を明らかにすることは,アスリートが実際にどのように身体を操っているのかを明らかにするための重要な情報となる.そこで本研究では,関節のキネマティクスと筋活動の関係から,投てき動作における上肢及び及びの筋活動の様相を明らかにすることを目的とした.男性やり投競技者2名を(PB: A72.88,B:69.43)を被験者とし,試合形式の全力投てきを行わせた.3台のハイスピードカメラ(240fps,露出時間1/1000sec)を用いて投てき動作を撮影した.筋活動電位は導出部が直径4mmのAg-AgCl表面電極を用い双極導出法により導出した.被験筋は以下の10筋とした.右大胸筋胸肋部,右上腕二頭筋長頭,右上腕三頭筋長頭,右前鋸筋下部,右広背筋椎骨部,右僧帽筋横行部,右三角筋肩峰部,右棘下筋,右大円筋,右外腹斜筋.筋活動の分析の結果,活動の様相に個人差はあるものの両被験者に共通した筋活動のパターンとして,右足接地前の空中局面において棘下筋の顕著な活動がみられた.左足接地から最大外旋の区間については,最大外旋に向けて棘下筋の活動を強めていた.また,肩関節内旋筋群については,左足接地直前において,大胸筋が活動を開始し,その後最大外旋から内旋にかけて大円筋,広背筋が活動を高めていた.

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