講演情報

[10保-口-01]日本・諸外国におけるメンタルヘルスリテラシー教育に関する文献レビュー

*井出 孝介1、森 良一2 (1. 東海大学大学院/川崎市立土橋小学校、2. 東海大学)
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日本人の精神疾患の生涯有病率は約25%、4人に1人が罹患すると言われている。また、精神疾患に罹患する人の半数は14歳までに、75%は25歳までに発症しており、日本の高等学校では2022年度から学習指導要領解説保健体育編の「現代社会と健康」に、新たに「精神疾患の予防と回復」の項目が盛り込まれることになった。一方、小学校では体育科保健領域において「心の健康」、中学校では保健体育科保健分野において「心身の機能の発達と心の健康」とメンタルヘルスリテラシー教育(以下、MHL教育)に関する授業が行われているが、近年の精神保健の課題を踏まえた内容になっているか検討する必要がある。
 諸外国のMHL教育をみてみると、日本に先駆けてイギリスやカナダ、オーストラリアなどを中心に実践が行われている。また、ここ数年で、日本・諸外国では中学校や高等学校を中心に、MHL教育に関する実践研究が多く公開されている。しかし、日本においてはここ10年間にそれらのMHL教育に関する実践研究を文献レビューした論文は少ないと言える。本研究では、近年の日本・諸外国のMHL教育に関する先行研究についてレビューを行い、今後、どのようなMHL教育プログラムを実践していくかを検討することを目的とする。
 なお、検索については、英文論文はPubmed、和文論文はCinii、J-STAGEを用いた。英文論文については,(“school”and“mental health literacy”)、和 文 論 文 は (“学 校”and(“心の健康”or“メンタルヘルスリテラシー教育”)でキーワード検索する。
 発表では、これらの結果をもとに日本・諸外国のMHL教育に関する研究の現状と課題を分類しながら報告させていただく。

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