講演情報

[11教-口-13]体育授業におけるアルティメットの「SOTG」ルールの有効性に関する検討

*野澤 成美1、深見 英一郎2 (1. 早稲田大学スポーツ科学研究科、2. 早稲田大学スポーツ科学学術院)
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1.はじめに
 日本フライングディスク協会(2021)によれば、アルティメットは、体力測定の数値向上に適切な教材であり、審判を置かない「セルフジャッジ」に基づいた自発的なルールの遵守やフェアプレイのアクティブ・ラーニングを展開できる種目として、中学校をはじめ、多くの学校に取り入れられている。
 研究のテーマとして挙げているSOTGとはスピリット・オブ・ザ・ゲームの略であり、試合中やその前後に実践される「思慮ある振る舞い」のことである。「ルールの理解及び適切な使用」や「ファール及び身体接触」、「フェアプレイ」、「ポジティブな姿勢及びセルフマネジメント」、「コミュニケーション」の5つで構成されている。現状では、体育授業でアルティメット教材が採用されているものの、ゲームのルールとしてSOTGを活用した実践例がほとんどみられない。
 そこで本研究は、体育授業において「学びに向かう力人間性等」を効果的に獲得する上で、アルティメットゲームで適用されている、SOTGが有効であるということを実験授業を通して解明することを目的とする。
2.方法
1)中学校体育授業でのアルティメット教材を対象に、SOTGルールを導入したゲームを導入する。
2)「フェアプレイ」と「学びに向かう力、人間性等」の診断的評価・総括的評価を実施する。チームのSOTGスコアの形成的評価及び高橋(2017)の形成的授業評価を実施する。
3)「学びに向かう力、人間性等」を獲得する上で、SOTGルールの有効性について検討する。
3.結果の一部 
 SOTGと「学びに向かう力、人間性等」の関係性を分析した結果、すべてにおいて有意な相関関係がみられた。また、SOTGの各要素は「学びに向かう力、人間性等」の4要素すべてと関連付けることができた。

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