講演情報

[11教-口-17]体育教師に対するイメージの形成要因に関する研究

*東 ゆりこ1、鈴木 聡2 (1. 東京学芸大学教職大学院、2. 東京学芸大学)
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木下(1984)が、「体育以外の教科名を冠した教師像を問題にしている分野はないように思う」と述べるように、体育教師に対するイメージには特殊なものがあるといえるだろう。体育教師のイメージ研究に焦点をあててみると、「運動技能に優れている」ことや「慕われる人柄」といった好意的なイメージが形成されてきた一方で、ネガティブなイメージが常につきまとってきたことが多方から指摘されている(前田、1975;森川、1989;坂本;2022)。例えば、体育教師のイメージの中に「授業に熱心ではない」(高橋、1996)、「無計画な授業」(中井ほか、1996)、「授業の教材や指導法に対しても工夫がないといった面」(門屋ほか、2021)といったことが述べられており、教師の職務の核である授業に対してネガティブなイメージが付与されている現状を読み取ることができる。一方で、岩田(2023)は、「慕われる人柄」などのイメージは時代の変化とともにより強固となり、授業に対するネガティブなイメージが軽減されている傾向を示唆している。多様な教師が存在し、時代が変化しているにもかかわらず、何故、体育教師に対する様々なイメージが付与されているのだろうか。これまでの研究は、体育教師のイメージそのものについて言及しているものの、なぜそのイメージをもつようになったのかその要因について焦点化されている研究は管見の限りではあるが多くない。
 そこで本研究では、体育教師のイメージがどのような要因で形成されているのかについて質問紙及びインタビューを通して、検討することを目的とした。結果の詳細については当日発表する。

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