講演情報

[14介-口-01]体力測定会に参加した高齢者の口腔機能と体力

*木村 みさか1 (1. 京都先端科学大学)
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目的:本研究では高齢者における口腔機能と体力との関連を検討することを目的とする。
方法:2023年10月に実施した地域住民を対象とした体力測定会に参加した65歳以上339名(男性64名、女性275名、平均年齢79.3±5.3歳)について、体力年齢(FAS)と口腔機能(残存歯、舌圧、オーラルディアドコキネシス)、生活状況を調査した。舌口唇機能はオーラルディアドコキネシス(パ、タ、カ)のいずれかが6回/秒未満を低下群、6回/秒以上を正常群とした。量的変数については、性、年齢群(前期・後期)、舌口唇機能群(低下・正常群)別に平均値±SDを求め、Spearman単相間と、性、年齢を制御変数とした偏相関を計算した。質的変数については出現頻度を求めた。
結果:各測定項目の平均値の年齢群間差は、口腔機能およびFASの全ての変数に認められた。またこれら平均値の性差および舌口唇機能群差は、オーラルディアドコキネシス(パ、タ、カ)とFASに認められた。一方、舌口唇機能低下が男性61.9%、女性32.0%に認められ、性差および年齢群間差が有意であった。また、口腔機能の全ての変数とFASには、有意な2変数間相間が認められるとともに、性と年齢を制御した後も有意な関係が示された。 
考察・結論:本研究では,口腔機能と体力に有意な関連が示された。体力を維持すること,口腔機能を維持すること,に関連する背景要因は近しい所にあると推測できる。例えば望ましい身体活動量や食生活の維持などである。本対象者では舌口唇機能低下が男性に多い結果であったが、これについては、判定方法との関連も含めて検討が必要と考える。

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