[3a904-06] 介護予防・健康づくり／口頭発表②

10:25 〜 10:44

[14介-口-05] 天津市の養老施設高齢者における認知障害現状及び影響要因に関する研究

*厳 紅¹ (1. 中國天津体育学院)

この研究の目的は天津市養老施設において高齢者認知機能障害(Cognitive Impairment、以下CI)の現状調査を展開し、その影響要因を分析し、高齢者認知機能障害を予防する科学的根拠を獲得することである。
　検証方法はランダムサンプリング方法を採用した。229名の天津市養老施設入居の60歳以上の高齢者を対象に当事者の同意を得て、普段の生活情況、健康状況、ライフスタイルに関する調査を実施した。
　認知機能に対してはアンケ一ト調査に基づいた統計分析を、高齢者のCI検出率の影響要因の分析にはLogistic回帰法を採用した。
　調査対象の平均年齢は(78.6±7.8) 歳区間、CIの検出率は35.84%だった。Logistic回帰法から得た結果によると、学歴、婚姻状況及び日常的な社交活動の参加は研究対象のCIの検出率に影響を与える主要な要因(P<0.05) であり、そのうち高学歴、既婚、頻繁に社交活動に参加することで研究対象のCIの発病リスクを低減することができることが確認できた。CI検出率は、高同型システイン血病にも関連している (P<0.05) ことも判明した。
　本研究により学歴、婚姻状況、社交活動の参加及び高同型システイン血病はいずれも高齢者CIの発生と密着な関係にあることが分かり、高齢者認知機能障害を予防する科学的根拠を獲得することができた。
【キ一ワ一ド】:養老施設高齡者、認知機能障害、実態調査、影響要因