講演情報

[09方-ポ-51]バレーボールにおける一流セッターの実践知の伝承に関する研究

*五十嵐 元1、長江 晃生2、中田 学3、青木 和浩3 (1. 防衛大学校、2. 大阪体育大学、3. 順天堂大学)
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緒言
スポーツにおいて、プレー状況を合目的的に解決するために行う個人戦術は、実践知と呼ばれ、「対象チームや選手が違っても共通すると思われること」や、「目の前の選手にも当てはまるかもしれない」とコーチが類推できる知見として示すことが求められる。また、実践知は、行為者の視点だけではなく文脈も含めて説明できれば、コーチングの実践現場において次世代に伝承できる知見となる。文脈を含めた実践知の説明が選手やプレーへ与える影響は、実践研究の集積が必要とされている実践現場において、有用な知見となる。
そこで本研究は、一流選手の実践知の「どうやっているのか」という行為者の視点と、実践知の意味、そして、実践知定着に至る過程で実施した練習と、練習の意味の伝達が、選手に与える影響を実践知の伝承事例として提示した。事例とするのは、バレーボールにおける一流セッターの実践知の伝承である。
方法
1.トスフォームプレ計測:被験者は、レフトへのトスを10回行い、トスの成否について自己申告を行った。トスフォームは、ハイスピードカメラで撮影し、分析を行った。
2.一流セッターの実践知の伝達:被験者には、一流選手の実践知における「どうやっているのか」という行為者の視点と、実践知の意味、そして、実践知定着に至る過程で実施した練習の意味を伝達した。
3.一流セッターの実践知習得練習の実践:一流セッターが実践知を習得する過程で実践していた『右手でのワンハンドトス』を20回実施し、そのフォームをハイスピードカメラで撮影し、分析を行った。
4.トスフォームポスト計測:被験者は、一流セッターの実践知習得練習の実践後、再びレフトへのトスを10回行い、トスの成否について自己申告を行った。トスフォームは、ハイスピードカメラで撮影し、分析を行った。
当日は、結果、考察を加えた内容での発表を予定している。

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