講演情報
[09方-ポ-42]小・中学生期の野球におけるスイングスピードに影響する要因野球競技の一貫指導システムの構築に向けて
*大塚 祐季1、池田 達昭1 (1. とちぎスポーツ医科学センター)
(目的)小学生期、中学生期および社会人期において、スイングスピードの実態と影響する要因を検討し、発育発達に即した野球競技の一貫指導システムの構築に役立つ基礎的知見を得ること。(方法)男子小学生野球選手22名、男子中学生野球選手16名、および男子社会人野球選手25名の合計63名を対象として、置きティーよるスイングスピード、身体組成、背筋力、SJ、CMJ、10m走を測定した。測定値はすべて平均値±標準偏差で示した。3群(小学生群、中学生群、社会人群)における各測定項目の平均値の差の検定には一元配置の分散分析を用いた。さらにF値が有意であった場合にはScheffe’s法を用いて多重比較を行った。スイングスピードと各パラメーターとの関係については、ピアソンの相関分析を行った。なお、統計処理の有意性は危険率5%水準で判断した。(結果)本研究の各成績は、先行研究と比較して変動係数から見たバラつきが大きい傾向を示した。スイングスピードと除脂肪体重との関係が、小学生および中学生選手といった子どもの時期にも同様に見られた。スイングスピードと特に有意な相関関係が認められた項目は、小学生では除脂肪体重とSJであり、中学生では、身長と体重,除脂肪体重であった。社会人では全ての項目においてスイングスピードと有意な相関関係は認められなかった。(考察)スイングスピードと除脂肪体重との関係が、大学野球選手だけではなく、小学生および中学生選手といった子どもの時期にも同様に見られることが明らかになった。同時に、スイングスピードとの関係は、小学生期と中学生期で違いが見られることも確認された。小学生期、中学生期および社会人期において、スイングスピードに影響する要因は、それぞれ異なることが明らかとなった。
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