講演情報

[09方-ポ-58]ラグビーにおけるゲーム様相の違いがポジション間の運動強度に及ぼす影響ボールが大きく動く場面に着目して

*梶山 俊仁1、伊東 裕希1、髙橋 篤史1、谷川 智樹1、山本 巧2、廣瀬 勝弘3、古川 拓生4、古田 久5 (1. 朝日大学、2. 防衛大学校、3. 京都産業大学、4. 筑波大学、5. 埼玉大学)
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ラグビーのゲームは激しく運動するインプレイとそれ以外のアウトプレイが交互に繰り返されている.またラグビーのインプレイはスクラム,ラインアウト等のボールを争奪するセットプレイで開始され,攻撃はセットプレイで獲得したボールをSH等がフィードし,ボール前進を図るためのランニングやパス,キックを用いてボール移動を行う.一方,防御は攻撃のボール前進をタックルにより阻止する.タックル後に形成されるモール,ラックはブレイクダウンと呼ばれ,このブレイクダウンにおいてもボール争奪が行われる.その後も,ランニングやパス,キックを用いたボール移動とブレイクダウンでのボール争奪が繰り返され,これらのインプレイはタッチ,トライ,ペナルティー等の反則が起きるまで継続される.ラグビーにおいて,インプレイ中は大きなパワーを求められるが,高速移動を伴わないボール争奪場面と高速移動を伴う移動場面,所謂「ボールが大きく動く場面」の2つが存在し,それぞれの場面において,プレイヤーに求められる身体特性が異なる.現在,ワークレート分析で明らかにされているラグビーの生理的・物理的運動強度はゲーム全体を通して測定されることが一般的で,インプレイとアウトプレイとの区分け,更にはインプレイ中のボール争奪場面とボール移動場面に同期させた検討は為されていない.加えてポジションや各プレイヤーの分析も殆んど見当たらない.そこで筆者らは,これらを FWとBKについて検討したところ,その移動はFWよりもBKの方が「より長い距離」を「より速い速度」で移動することを報告した.しかし,この報告は1ゲームのみを対象としているので,ゲーム様相の違いがポジション間に及ぼす影響は不明である.そこで,本研究は複数のゲームを対象とすることで,ラグビーのボールが大きく動く場面において,ゲーム様相の違いがポジション間に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.

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