講演情報
[07発-ポ-03]幼児期におけるコオーディネーション能力とエネルギー系の運動能力の発達的特性縦断調査による年少から年中児の年間発達量に基づいて
*加納 裕久1、久我 アレキサンデル2 (1. 中京大学、2. 愛知県立大学)
本研究では、幼児期の年少から年中にかけて縦断調査を実施し、同一参加児における神経系のコオーディネーション能力とエネルギー系の運動能力の年間発達量の特性を明らかにすることを目的とした。対象者は愛知県内の公立保育園6園に通う幼児229名(男児116名、女児113名)である。分析対象として、コオーディネーション能力テスト9 項目(的当て、振り子式的当て、ライプツィヒ的当て、跳び箱TJ、障害物TJ、 MTJテスト、ジグザグ走、片足バランス、平均台歩行)、エネルギー系の体力・運動能力テスト7項目(体力要素:握力、反復横跳び、体支持持続時間、長座体前屈/運動能力要素:立ち幅跳び、テニスボール投げ、往復走)の計 16 項目を実施した。これらについて、年少から年中児の1年間の変化量及び変動係数を算出した。また、各テストの平均値を用いて1要因(学年間)のみ対応のある2要因分散分析(学年間×性別)を行った。分析の結果、コオーディネーション能力テストで最も変動係数が大きかったのは、男児で振り子式的当て、女児でMTJテストであった。一方、体力・運動能力テストでは、体力要素で、男女児ともに長座体前屈、運動能力要素で、男児は往復走、女児はテニスボール投げであった。次に、2要因分散分析の結果、長座体前屈を除く全ての項目で、何れも年中の方が高い値を示した。性別に主効果が認められたのは、長座体前屈および障害物TJで、女児の方が男児よりも高い値を示した。交互作用が認められたのは、握力、テニスボール投げ、ライプツィヒ的当てであり、何れも男女児ともに年中の方が高い値を示した。また、握力とテニスボール投げでは年中にのみ性差(男児>女児)がみられた。詳細は当日資料で示す。
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