講演情報
[08測-ポ-05]幼児における豆運びテストと非認知能力の関係について
*横谷 智久1、杉浦 宏季1、山田 孝禎2 (1. 福井工業大学 スポーツ健康科学部、2. 福井大学)
近年、幼児の発育発達には、知識・技能・思考力などの認知能力よりも、IQで測ることのできない非認知能力が重要とされている。非認知能力とは、主に意欲・意志・情動・社会性に関わる3つの要素(➀自分の目標を目指して粘り強く取り組む能力、➁そのためにやり方を調整し工夫する能力、➂友達と同じ目標に向けて協力し合う能力)と文部科学省は定義している。このような中で幼児は、計算時において指の計算の方略として利用しているという研究が行われており、幼児の発達段階や課題によって指の利用頻度や用い方が変化することが明らかになっている。しかしながら、巧緻性(巧みさ)、つまり、高齢者の巧緻性を評価する手法として用いられることが多い「豆運びテスト」と非認知能力との関係を検証した研究は少ない。よって本研究の目的は、幼児における「豆運びテストと非認知能力の関係」について明らかにすることであった。本研究の被験者は、K市こども園に通う年中児22名、年長児19名を対象とした。測定項目は、身長、体重、ローレル指数、豆運びテスト、非認知能力(8項目)であった。研究の結果、豆運びテスト(巧緻性)と非認知能力には有意な相関が認められ、個々人の身体的な発育発達に伴い巧緻性も向上する可能性が示唆された。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン