講演情報
[08測-ポ-08]体育授業受講者の授業中の運動量に関する研究スポーツウォッチおよび活動量計を用いた取り組み
*小原 侑己1、一箭 ヒロシ1、森田 正利1 (1. 松江工業高等専門学校)
【背景】
高等専門学校(以下,「高専」)や大学における体育授業では,健康づくりを1つの目的としている場合がある.これまでの研究では,体育授業が受講している学生にどの程度の身体的負荷を与えているのか,について定量した研究は乏しく,その実態は不明な点が多い.そこで,本研究では発表者らが行っている体育授業の受講者の授業中の運動量を定量することを試みた.
【方法】
対象者は,高専生327名(1年生:41名,2年生:203名,3年生:83名)とした.対象者には,授業前にスポーツウォッチ(Polar社製)を左前腕に装着させることに加え,活動量計(OMRON社製)を腰部に装着させた.そして,①心拍数,②歩数,③1分毎に集計された活動強度別(低強度:2METs以上3METs未満,中強度:3METs以上6METs未満,高強度:6METs以上)の運動時間の3つを測定した.対象授業は1年生のバレーボールとサッカー,2年生のバレーボールとバドミントン,卓球,3年生のサッカーとバレーボールであった.
【結果および考察】
1年生のバレーボールの授業を分析した結果,授業全体における平均心拍数は118.9 ± 11.3bpm,平均総歩数は2747.3 ± 667.5歩,低強度活動は22.9 ± 6.1分,中強度活動は47.9 ± 6.3分,高強度活動は1.8 ± 2.8分であった.厚生労働省は,運動の基準として 3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行うことを提言しているが,体育授業だけでは前述の基準を満たすことができない可能性が示唆された.また,高専生の多くは体育が1週間の中で唯一の運動の機会となる場合もある(小原ほか,2023).すなわち,受講者の「健康づくり」を目的に授業を実施する際には,実施予定のスポーツ種目だけでなく,運動量を確保するための取り組みを別途実施する必要があると考えられた.
高等専門学校(以下,「高専」)や大学における体育授業では,健康づくりを1つの目的としている場合がある.これまでの研究では,体育授業が受講している学生にどの程度の身体的負荷を与えているのか,について定量した研究は乏しく,その実態は不明な点が多い.そこで,本研究では発表者らが行っている体育授業の受講者の授業中の運動量を定量することを試みた.
【方法】
対象者は,高専生327名(1年生:41名,2年生:203名,3年生:83名)とした.対象者には,授業前にスポーツウォッチ(Polar社製)を左前腕に装着させることに加え,活動量計(OMRON社製)を腰部に装着させた.そして,①心拍数,②歩数,③1分毎に集計された活動強度別(低強度:2METs以上3METs未満,中強度:3METs以上6METs未満,高強度:6METs以上)の運動時間の3つを測定した.対象授業は1年生のバレーボールとサッカー,2年生のバレーボールとバドミントン,卓球,3年生のサッカーとバレーボールであった.
【結果および考察】
1年生のバレーボールの授業を分析した結果,授業全体における平均心拍数は118.9 ± 11.3bpm,平均総歩数は2747.3 ± 667.5歩,低強度活動は22.9 ± 6.1分,中強度活動は47.9 ± 6.3分,高強度活動は1.8 ± 2.8分であった.厚生労働省は,運動の基準として 3メッツ以上の運動を4メッツ・時/週行うことを提言しているが,体育授業だけでは前述の基準を満たすことができない可能性が示唆された.また,高専生の多くは体育が1週間の中で唯一の運動の機会となる場合もある(小原ほか,2023).すなわち,受講者の「健康づくり」を目的に授業を実施する際には,実施予定のスポーツ種目だけでなく,運動量を確保するための取り組みを別途実施する必要があると考えられた.
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン