講演情報

[08測-ポ-15]高齢者の歩行運動における骨盤の挙動および関連する力発揮の検討

*太田 和希1、尹 之恩1、大藏 倫博1、谷川 聡1 (1. 筑波大学)
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【背景】歩行運動における骨盤の挙動は歩行速度や歩幅に貢献していることが明らかにされている.また,高齢者の歩行運動は,歩行速度や歩幅の低下だけでなく骨盤の挙動範囲の減少が見られる.しかし,高齢者を対象とした歩行運動における骨盤の挙動に関連する力発揮は明らかにされておらず,歩行速度や歩幅との関係についても検討されていない.【目的】本研究では,高齢者の歩行運動における骨盤の挙動および関連する力発揮について検討することを目的とした.【方法】対象者は,整形外科的疾患および神経疾患のない高齢女性17名とした.歩行解析には三次元動作解析装置および地面反力計を用いて計測し,歩行変数,骨盤角度,骨盤挙上下制動作に関連するトルク,骨盤前後方回旋動作に関連するトルクを算出した.【結果】歩行速度および歩幅と骨盤の回旋角度変位は正の相関関係が見られた.また,歩行速度および歩幅と骨盤前後方回旋動作に関連する腰仙関節捻転トルクは正の相関関係が見られた.【結論】高齢者の歩行運動は,歩行速度や歩幅を獲得するために骨盤の回旋動作だけでなく,それに関連する力発揮を大きくすることが明らかとなった.

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