講演情報

[08測-ポ-16]長期運動施設利用者、利用脱落者と非利用者における医療費の縦断的変化

*松原 建史1 (1. 株式会社健康科学研究所)
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【目的】長期運動施設利用者、利用脱落者と非利用者における医療費の縦断的変化について明らかにすること。
【方法】対象は国民保険加入者で、福岡県C市の公共運動施設を継続群として2017年度~2022年度に渡り長期間継続利用していた者16名(73±2歳)、脱落群として2019年度以降に同施設の利用を中断した11名(73±3歳)と非利用群として同運動施設を利用していない36名(73±3歳)とした。医療費は、入院医療費、外来医療費、調剤医療費と総医療費を集計し、各群における各年度の医療費を算出したことに加えて、経年的積算医療費として、2017年度は当年度のみ、2018年度は2017年度と2018年度の積算値、それ以降は順々に年度の医療費を加算したものを集計した。そして、二元配置の分散分析ならびにFisher’s PLSD 法を用いて、年度ごとの群間比較を行った。
【結果】各年度の医療費は全ての項目で有意な交互作用は認められなかったが、経年的積算医療費は入院医療費(p<0.001)と総医療費(p<0.01)に年度と群に有意な交互作用が認められた。そして、継続群に比べて入院医療費は脱落群における2020年度(p<0.01)、2021年度(p<0.001)、2022年度(p<0.001)と非利用群における2022年度(p<0.05)が有意に高値を示し、総医療費は脱落群における2020年度(p<0.05)、2021年度(p<0.05)、2022年度(p<0.01)が有意に高値を示した。
【結論】運動施設を長期利用することにより、医療費の適正化が図られる可能性と、その効果量は年度を追うごとに拡大することが示唆された。

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