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[08測-ポ-20]大学生男子円盤投選手の身体各部の筋量と競技記録の関係

*山下 航生1、長谷川 伸1 (1. 九州共立大学)
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先行研究において、円盤投競技者の身長、体重、指極が競技記録に影響を及ぼすことが示されている。しかし、体重の重さが、身体のいずれの部位の筋量によるものかは明らかではない。本研究の目的は、大学生男子円盤投選手の形態計測項目および身体各部の筋量と競技記録との関係を明らかにすることである。対象は大学生男子円盤投選手11名(身長:179.2±7.2cm、体重:94.6±14.2kg、競技歴:6.2±1.7年、自己記録55.44~38.43m)であり、全員が右投げであった。形態計測の項目は身長、体重、四肢長(前腕長、上腕長、腕長=前腕長+上腕長、大腿長、下腿長、脚長=大腿長+下腿長)、指極、周径囲(前腕囲、上腕囲、大腿囲、下腿囲)とした。また、体成分分析装置により、除脂肪量、骨格筋量、上肢筋量、下肢筋量、体幹筋量を測定した。さらに超音波診断装置を用い、四肢の7部位の筋厚を測定し、宮谷ら(2000)、Miyatani et al.(2004)の推定式を用い、前腕筋(前腕筋群)、上腕前部(肘関節屈筋群)、上腕後部(肘関節伸筋群)、大腿前部(膝関節伸筋群)、大腿後部(膝関節屈筋群)、下腿前部(足関節背屈筋群)、下腿後部(足関節底屈筋群)の筋量を算出した。これらの形態計測項目、筋量と円盤投における自己記録との関係ついてピアソンの積率相関係数を算出した。この結果、形態計測項目では身長、体重、指極と両側の腕長、右側の上腕長、筋量では体幹筋量、両側の上肢筋量、下肢筋量、前腕部、上腕前部、大腿後部の筋量、右側の下腿後部の筋量が競技記録との間に正の相関関係を示した。これらのことから、大学生男子円盤投選手では身長や腕の長さに加え、上肢の前部、下肢の後部の筋量が競技記録と関係することが示唆された。

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