講演情報
[08測-ポ-31]大学野球選手のトレーニング再開期における体力変化のモニタリング
*畑島 一翔1、岩城 翔平2、大木 連汰1、花木 祐真3、田中 重陽1 (1. 国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科、2. 群馬パース大学、3. 国士舘スポーツプロモーションセンター)
先行研究では,Detraining期間からの活動再開において徐々にトレーニング負荷を高め,高負荷に耐性の高い身体状態にすることを見据えたトレーニング計画の立案が必要であると考えられている.また,これまで多くの球技系スポーツにおいて,反動を伴う垂直方向への跳躍運動(Counter Movement Jump:以下CMJ)によって,試合やトレーニング期間のコンディションや体力評価がなされている.そこで本研究では,CMJの跳躍高を選手の体力評価の指標として,大学野球選手のDetraining期間からの活動再開後における体力変化についてモニタリングした.CMJによる跳躍高とパフォーマンスの指標としてスイング速度を測定し,筋力・パワーの指標としてスクワットおよびハイプルの最大パワーを測定した.Pre測定はDetraining期間(3週間)の直前に実施し,活動再開後の測定(Detraining)は傷害リスクを考慮し,週3回のグラウンドによる練習と1回のウエイトトレーニングを実施した後,2日間の休息を挟んで実施させた.Retraining期間中の測定については,CMJの跳躍高は,選手の体力変化をより詳細に捉えるため週に1回の頻度で計6回実施し,加えてスイング速度の測定も同様の頻度で実施した.また,スクワットおよびハイプルの最大パワーについては,2週に1回の頻度で計3回(2,4,6wks)実施した.その結果,Preと比較してDetrainingでは全ての測定項目が有意に低値を示し,6wksにはPreと比較して同程度まで回復した.さらに,全ての測定項目において,Detrainingから2wksおよび4wksから6wksの期間に記録の向上が認められたことから,Retraining期間中における各種測定とCMJの跳躍高の時系列変化は同位相で変動する傾向が見られた.
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