講演情報

[08測-ポ-35]上肢と下肢のモーターコーディネーションを評価する簡便なフィールドテストの提案と検証

*李 潤杰1、来田 宣幸1、権野 めぐみ2、野村 照夫1 (1. 京都工芸繊維大学、2. 名古屋女子大学)
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緒言:近年、競技選手のモーターコーディネーション(MC)の向上に関わるトレーニングが普及している。しかし、それらの能力を評価する方法が不足している。そこで本研究では上下肢MCに着目し、フィールドで実施可能な簡易テストを考案し、日常的なMCレーニング(MCT)とこのテストの関係を明らかにすることを目的とした。方法:対象者は高校競技選手88名とし、上下肢MCTをチームとして日常的に練習の有無による24名の練習群と64名未練習群と分けられた。課題では、120bpmでその場でジャンプしながら、上下肢を動かす課題であった。ジャンプの着地タイミングでとった姿勢をポーズ姿勢とし、ポーズ姿勢の間におこなった上肢と下肢の動きは課題動作とし、複数の課題動作の連続実施をシリーズとした。本研究では、4課題動作を1シリーズとし、4シリーズの反復を1課題とした。上肢は着地のタイミングに合わせて、頭や肩を触る動作とし、課題全てで同じパターンとした。下肢は開脚または閉脚で着地する動作とし、それぞれ異なる組み合わせの6課題を設定した。実験では、6課題を説明した後、5分間の自由練習時間を設け、その後テストをおこなった。評価は上下肢とも正しい課題動作ができたか否かとして、シリーズごとに成功か失敗を記録した。結果:6課題のうち、成功した課題数は練習群(2.08±1.67課題)が未練習群(1.02±1.03課題)に比べ有意に高い値(t = 3.617, p < .001)であった。少なくとも1シリーズは成功した課題数においても練習群(4.96±1.34課題)が未練習群(3.44±1.36課題)に比べ有意に高い値(t = 4.648, p < .001)であった。考察:考案した簡易テストは、MCTを日常的に実施ことで向上した能力を反映している可能性がある。しかし、横断的研究であるため限界は多い。

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